るろにん綴り

ぷーたろー気分のシングルマザーです。子育ても仕上げの時期となり、思い出したことも含めて書いてみる。

学生さん、年金手帳はもらいましたか

ハタチになったら学生さんも年金加入。健康保険と年金手帳は、日本人の基本アイテムです。

しかし、ときどき、いますねー。

 

「今から加入しても、老後に年金なんてもらえないでしょ? 入るだけ損」

なんて人が。でも、私は絶対に加入したほうがいいと思います。その理由を整理してみました。

 

  ◆そもそも年金制度とは

加入したほうが……なんて言いますが、「年金」と「健康保険」は日本居住者なら強制加入です。いわば税金のようなもんですね。

 

ざっくり分けると、職場で加入する社会保険と、自分で市役所なんかで手続きする国民年金・健康保険のふたつとなります。職場の社会保険から抜けたら、国民年金・健康保険に加入します。

 

役所への加入手続きが何ヶ月も遅れたところで、職場の保険を抜けた翌日から加入となり、しっかり保険料は請求されますよー

 

◆なぜ年金に入らないの?

国民年金なんて入らないよ、という人も多いようです。その理由は

  1. 手続きが面倒だから年金加入しなかった
  2. お金がないから年金加入できない
  3. 年金加入はメリットがない
1.手続きが面倒

手続きを忘れてた、知らなかったという人も多いみたいです。

うちの息子も二十歳になったので、まず年金と健康保険について説明。口うるさく言って自分で手続きに行かせました。学生なので年金加入と保険料免除の手続きが同時にできます。

親がやってしまうと、本人は何も知らずに社会人になり、天引きの社会保険料が何かも知らず、会社を辞めたときに加入忘れ……。ということになりがちなので、ここは本人にさせるのが大切だなと。

将来的には社会保険の年金と国民年金は完全に一本化する方向ですが、いまのところ自分でちゃっちゃと手続しなくちゃいけません。

あ、そういえば夫の扶養に入っている主婦は、夫が社会保険から抜けると、自分も国民年金に加入する必要があります。それまでタダだったのが一転、個人的な支払いとなるわけです。これを「知らなかった」として年金加入漏れの主婦が大量にいたというニュースは記憶に新しいですね。

--呑気すぎるやろ と思うのは私だけでしょうか。若い世代には、こんな人は少ないと信じたい。

2.お金がない

社会人が年金に加入する場面は、主に退職して社会保険から抜けたときですね。

お給料がなくなったというのに、容赦なくやってくる諸々の支払い! 年金・保険だけじゃなく住民税もある。ほんまに毎回(何回もやってます……)死にそうになります。

月々の給料天引きは「しかたない」とあきらめるわけですが、自分でキャッシュを握って保険料を払いに行くとなると「払わなくてもいんじゃね?」と思いがちですよねー。私はこれを克服するため、ドカンとまとめ払いします。泣きながら。

3.年金加入はメリットがない?

年金制度は壊れるから、加入するメリットなし!

と言い切る人も少なくありません。しかし、本当にそうでしょうか?

どんなに少額でも、老後の年金は死ぬまで続く。何歳からもらえるか、どのくらい長生きするかにもよりますが、即座にメリットなしと言い切れないと思います。

メリットがあるのかないのか、よくよく計算してみる必要がありますね。ただ、今後も制度は変わっていくし、働き方にもよるので予測が難しいところです。

 

しかし、私が息子に「国民年金は必ず入るように!」と言った理由は別にあります。これについては、あとで書きます。

 

◆「年金、加入しなさいよ」 という理由

1.年金加入の必須期間が短くなった

必要な資格期間が25年から10年に短縮されました|日本年金機構https://www.nenkin.go.jp › oshirase › topics

 

というわけで、「24年間しか加入してないから年金がもらえないよ!」などという悲劇は起こりにくくなりました。

年金受給に必要な資格期間は10年、免除してもらった期間も資格期間を数えるときは有効なので、収入激減のあったときや、産前産後などは免除手続きをしましょう。免除の手続きをしないで単に払わない/加入しない というのはもったいないです。

企業に勤めれば自動的に社会保険に加入するわけで、結構な保険料を払い続けるはず。会社を辞めた時点で、それをまったく払い捨てにするのは避けたいですね。せめて10年の資格期間は確保したほうが良さそうです。

 

日本年金機構のHP

https://www.nenkin.go.jp/service/seidozenpan/yakuwari/20150518.html#cmskokumin

2.個人で年金をカバーできる?

いろいろな投資や資産運用で結果を出している個人が多いこの頃です。

そういう人は、国のあてにならない制度にお金を払うより、自己責任で年金分くらい稼ぎ出すよ、と言うかもしれませんね。しかし、年金は老後にもらうだけのものではありません。

国民年金からの大きな給付は、以上です。障害年金・遺族年金についても個人でカバーできるか検討したほうがいいでしょう。

 

3.障害を負ったときの救い

障害年金。年金加入を必要だと思う理由は90%これです。

私は、病院勤務で障害年金の診断書なども扱っていたから切実に思います。

「障害を負った時に年金に入っていなかった」

後悔しても後の祭りです。障害年金はもらえません。

精神障害の年金の場合も、発症時の受診の際に年金加入があったかどうかということになります。うつ病双極性障害統合失調症、いずれもそうです。

 

障害をかかえる人の家族も、お世話のために存分に働けなかったり、生活は大変苦しくなります。障害年金があるからなんとか生活できているという方がたくさんいます。

 

障害年金はもらえない、生活保護を受けるほど丸裸ではない。(本人・家族が多少でも働けそうならこうなります)

こんな苦境にあるケースを本当にたくさん見たので、

障害年金のために、年金には絶対に加入しなさい」と息子に言ってます。

老後の備えというより、今の備え。保険です。

 

 ◆あとで後悔しないために

これだけ「加入しろ」と言っておいて何ですが、私は現在、年金に入っていません。

日本の住民票を抜いて海外に出た場合、加入義務はなくなるからです。

海外居住者でも年金加入は可能ですが、障害を受けた場合、障害年金をもらうことはできません。

年金は30年ばかり加入し、このへんでもういいかなーと思った。

それから、今後は海外居住者に対して老齢年金給付の制限がつくようになるかも……。と思ったのが理由です。

この選択が正しいかどうかは、わかりません。

 

たとえば、会社員だった人が、あと少しで加入期間10年になるところで会社を辞めて海外へ……。という場合は任意加入して10年は達成したほうがいいと思います。

場合によりますね。

 

後悔しないように、私ももう一度検討したいと思います。