るろにん綴り

ぷーたろー気分のシングルマザーです。子育ても仕上げの時期となり、思い出したことも含めて書いてみる。

連休の母子ふたり旅

今年のゴールデンウイークも、もう終わりですね。みなさん、よい連休を過ごされたでしょうか。

私は懸案の冬物大洗濯は中途のまま、本日最終日は旅行の始末を含めた通常洗濯で暮れようとしています。

 

今年は息子の希望により、思いがけず一泊二日の弾丸で行ってきました。

母子ふたりの連休旅行は卒業だと思ってたんですけどね。だって、高校生男子ともなると母と二人きりなんてウザイだろうし、私も連休の混雑はうんざりです。

 

子どもと旅をする

とはいえ、私も息子が中2の終わりになるまでは、できるだけ旅行に連れていくようにしてました。ひとつには、日頃は特に楽しいこともないだろう息子に、少しでも非日常の体験をしてほしかったからです。(部活でスポーツなんかに打ち込んでほしいという期待は見事に外れ、息子は家にこもりがちでした)

私はもともと旅が好きとはいえ、ふらふらと道に迷っているのか旅しているのかわかんない、というプータロー旅人です。連休の繁忙期に計画をたて、宿をとって移動の手配をして……というのはかなり苦手です。

でも、私だって子どもと楽しく旅行がしたかった。ひとり旅だったらぼんやりブラブラするだけだけど、子どもがいるからこそ楽しくしたいって思える。

だから、けっこうがんばりましたよ。

 

連休、旅行しようか?

と思いつくのが、早くて三か月前。このころにはネット上のめぼしい宿は大体埋まっています。国民休暇村とか、朝夕食付きでお手頃なところは概ね全滅ですね。こういう人気の宿は半年前に電話攻撃しないとダメなんでしょう。それと、キャンセル料がかからないうちは二股三股で予約を押さえる人がいるので、ネット上で目立つ宿はすぐにいっぱいになる、という傾向があるようです。

クラス上の宿なら空いてますけど、そんなにお金はかけたくない。いい宿に泊まること自体を旅の目的にする場合もありますが、子どもと泊まるのにそんな贅沢は必要なしと考えて、できるだけ安いところを探しました。

 

母子旅の宿のおすすめは

  • ビジネスホテル  

都市部に泊まるならビジネスホテル。便利な場所にあるので食事なしでいいでしょう。朝食バイキングなどは宿泊セットで割安の場合か、子どもが大食いの時期に限ってオーダーすべし。観光の出発点として交通の便がよいし、宿の人に無用な気を遣うこともないので気楽です。

最近は観光目的の利用も多いので、「カップル向け・セミダブルベッド利用格安プラン」なんてのもあります。子どもがちびっ子なら問題なく寝られます。

私が譲れないのは大浴場です。狭い部屋のバスユニットではのんびりできません。ビジネスホテルでも「大浴場つき」を探せば必ずあるので、そっちにしましょう。

ただし男風呂は立派で女風呂は小さい、というところもたまにあるので要注意です。

 

蛇足ですが、「ビジネスホテル」という名前の元ラブホに泊まったことがあります。口コミもチェックせず、知らずに予約してしまいました。ラブホが流行らなくなったので、ビジネスに改装したらしいです。お風呂と部屋の間に窓があり、そこを見えないように覆ってありました。値段のわりに部屋とお風呂が広いのはいいんですけどね。子どもも小さくてラブホって何なのかもわかってなかったので、いいんですけどね。ええ、いいんです。ラブホでも、泊まれたら私は。相手があれですけど。

  • ペンション・民宿 

ビジネスばかりじゃ味気ない。旅の雰囲気を味わうにはペンション、または民宿がよいです。場所はたいていへんぴなところにあるので、車でない場合は足の確保を考慮する必要がありますが、そこで過ごすことがひとつのイベントになると思います。 

選び方としては、地元産の食材を売りにした朝食・夕食を出しているところがいい。

宿の人は「自分の家」感が強いのでそれなりに気を使います。混雑時の連休はお風呂も客同士譲り合って順番に素早く……とか、部屋の鍵が甘いとかいうこともありました。

ま、それも旅の味わいのうちと考えて。人の顔が見えるのが民宿・ペンションの特色ですからね。

複数の宿で「近くに大きい浴場があるから入ってきたら」と勧められたことがありました。それはそれで、別の地元体験ができていいものです。

  • ネット予約できない宿

どうしても高知市内の宿が見つからなかったとき、宿の協会のリストを見て電話予約したことがあります。耳の遠いおじいさんが出て「はいはい~」と簡単に予約を受けてくれ、「ほんとに予約できてるのかな?」と不安になったことがありました。

行ってみるとそこはどうやら工事関係者の宿でした。大阪や東京でいうところの日雇い労働者の宿ではなく……小さい旅館でした。掃除などは行き届かないうらぶれ感がありましたが、宿の人はフレンドリーだったし、息子は備え付けのマンガに読みふけり、無事に宿泊できました。

四国では四万十川でも宿がとれず、カヌーアクティビティの予約のとき相談すると、「もしかしたら空いてるかも」と宿の電話番号を教えてくれました。そこも工事関係者御用達らしい旅館。剛毅な女将さんが近所の手伝いを使ってやっている宿でした。

ここでは分厚いカツオのたたき、大きな川ガニひとり一杯、などなどものすごい量のごちそうが出てきてびっくりしました。小学生だった息子には「和風の食べ物ばかりじゃ、物足りないでしょ」とこれまた大きな鶏のから揚げなどをガンガンサービスで出してくれて。

夕食で一緒だったカップルはオプションの天然うなぎを「これ、今日一匹しか取れなかったんだよ! 手に入って、運がよかったね!!!!」と出されて「え? 電話で聞いただけで、予約してないですけど?」とつぶやいてたけど、結局勢いに押し切られて食べてました。

朝食もそれはもう、すごい量でしたねー。四万十らしい豪快さを味わえました。

スマートで行き届いた宿を望む人、神経質な人には全くおすすめしませんけど、こういうハプニングも旅の醍醐味だと思います。

 

他には「会員制の宿」というのがあります。バブルの頃に流行ったリゾートクラブというのでしょうか、オーナー会員なら会員料金で、紹介のあったゲストなら一般より少し割引の料金で泊まれるというものです。人気の高い宿なら会員のみでいっぱいになるのでネットに出てきません。大企業なら保養所として使える場合もあるし、年配のお金持ちなら会員権を保有している確率が高い。コネがありそうな人がいたら聞いてみるといいと思います。ただし、予約は早めにしないと埋まっちゃいます。

大きくなって、ちょっぴりグレードアップ

以前は、なんでも安上がりに……が信条のような母子旅でした。昔は夜行バスも利用したし、なるべく安い列車に乗ってました。なんとかなる距離なら私の運転で、車移動。

今回はちょっと様子が違いました。まず、移動は奮発して新幹線。一泊二日しかなく、遠いとなると新幹線か飛行機しかないです。(夜行バスも長距離運転も、しんどいことはもう避けたいです)。

新幹線は飛行機と変わりなく、点と点を結ぶ移動になります。車窓の風景から土地の様子を感じるといった趣はないし、私流の旅作法からはずれますが、一泊二日に凝縮した旅行になりました。

 

食事も、どこでも食べられるマクドやチェーンレストラン、コンビニで買って済ませるなどは避け、なるべく地元らしさを感じられる店でとりました。

高校生ともなると「旅行に行ったら土地ならではのものを食べるべし」という意味もわかっているし、おいしさもわかりますからね。

 

というわけで、宿は相変わらずケチってビジネスだったんですけどね。たった一泊二日なのに、これまでになくお金がかかりました。

でもまあ、自分が若い頃、貧乏旅行であちこち行ったのに土地の名産をあまり食べなかったのが悔やまれるので、多少の出費は良しとします。

 

高校生にもなった息子と何日も向き合うのは、お互いに濃すぎる。息子の旅行目的の他に一か所プラスできたし、太く短くの旅行で良かったかもしれません。